2012/05/17

離宮を二つ:桂と修学院

友人がちゃーんと宮内庁に予約を何ヶ月も前にとってくれて 
桂離宮と 
修学院離宮へと先週行ってきました。 
初めての離宮です。 

確か高校の現代国語の教科書で 
修学院離宮の完璧な美しさについて書かれた評論があって 
いつか行ってみたいと思っていました。 
その教科書には建物の軽やかさについて書かれていて 
数寄屋造りの最高峰であると書かれていたと思います。 

順番としては先に 
桂離宮へ行きました。 
離宮の見学は無料なのですが 
時間厳守とのことなので9時少し前には必ず行かなくてはいけません。 
なので、朝出たのは7時すぎ! 
だけど、美しい物を見るためだから! 
見学はどちらも30人ほどのグループに案内の人がついて 
あと、皇宮警察の人が監視についてます。 

新緑が輝くように美しい桂離宮は、本当に日本人の 
おもてなしの心をテーマパークにしたような素晴らしい離宮でした! 


今はやっておりませんが、私、心にはお茶人としてのマナーと 
常識を持っているつもりでおります。 
桂離宮は、上皇が亭主となって 
お茶会に客人を招き入れるのに、どのようにしたら喜ばれるかを徹底して研究し 
形にしたと言っても過言ではないと思います。 
入った瞬間には当時珍しかった蘇鉄の群生しか見せず細い道を通っていくと 
ぱっと目の前が広がって海のような大きな庭に出ます
高台から眺めたり、船を浮かべたり 
色々と趣向をこらせて内心、悦にいっている上皇の姿が目に浮かぶようです。
いらないと思う物は全て除去し 
あるべき姿のみを簡素にシンプルに置いて行く。 
庭師を含めたこの造園にかかわり維持していく事のすばらしさを感じたのでした。 




そして、次に訪れたのは1:30に予約をとっていた 
修学院離宮です。 
ランチをとってから久しぶりに叡山電車に乗り、でかけました。 

桂離宮もとても大きなお庭でしたが、修学院離宮の大きさはもっと、ものすごいですね。 
建物が3カ所に分かれているのですが 
その3つをあぜ道で結んでいて、その間には 
田畑が広がっています。 
つまり、都会人の後水尾上皇が田舎暮らしを楽しむために作った別邸なのです。 
もちろん、雄大ですばらしいのですが、 
田舎育ちの私としては、都会人の余裕からくる施設だな=。というのが率直な感想です。 
アントアネットがベルサイユにプチトリアノンを作って田舎暮らしを楽しんだ、 
っていうあの感じです。 
しかし、後水尾上皇の意思をそのまま引き継ぎ、 
雄大な田畑をそのまま残して創建当時の美しさを保っている事は驚嘆に値します。 
今は、近くの農家の方に貸して、田畑を耕していただいているそうですが、 
ただ、軽トラとか、近代的な農具などを見ると、あ、ちょっともったいない!と 
思ってしまったのも事実。。。 
もちろん、お前がやれ!と言われてもできないんだけど。。。 

この2つの離宮を見学して、 
やっぱり私は凝りに凝っているのにそれを一見では感じさせない桂離宮のほうが 
修学院よりも好きだなあと思ったのでした。 
この離宮や京都御所を維持する事の大切さをわかっていることが文化だなあと。 
また、秋にも訪れてみたいものです! 

その後、近くの 
曼殊院


そして、詩仙堂へ行って
新緑の京都をゆっくり楽しみました。 

夕食を食べた 
こちらも予約がとれないと評判のフレンチビストロ、 
Alsaceもとてもよかったです 

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