2012/01/20

哀しき獣 も 見て来た

ビール臭いまま
韓国映画、哀しき獣 も続いてみてきました。





この監督の
ナ•ホンジン は
実際に韓国であった殺人事件をモデルにした映画「チェイサー」、で、
デビューした超実力派でこの映画が長編での2作目だというのに
ハリウッドのFOXが出資したというすげー人。
もちろんFOXは韓国映画に出資したのって初めてなんだって!

チェイサーを見た事がある人ならわかると思うけど、
韓国映画のノワール感の中にも洗練されたすごみ。



うちのおじさんが見終わって
「見んかったらよかった」って言ったぐらいのグロさ。
いや、天才でしょう、ナ•ホンジン。

しかーし、今回はハリウッド製だから
その感じ、かなり薄められてるんじゃないかと思ってたけど
いや、そうでもないよ。
見やすくなってるのかどうかも微妙。
もう、右手に鉈、左手に家庭にある包丁を持って
頭をかちわるし、親指はごりごり落とすし。
ああ、でもね。
でも、私は、本当に痛い場面は見れないので
チェイサーと哀しき獣のぐろいシーンの違いは映像的には
全く語れないんだけどねw(音は聴いてるw
だから御免。この映画を語る資格はないけど、語らせて頂ます。

北朝鮮に国境を接する延辺朝鮮族自治州の中国側の朝鮮族の男、グナム。
タクシー運転手で、それもクビになって
麻雀が好きで下手で借金だらけで、その上、
韓国に出稼ぎに行った嫁からの送金どころか便りもない。
その借金の大部分は嫁を韓国へ行かせるためのブローカーへの費用で
グナムは嫁がむこうで浮気とかして楽しくやってるんじゃないかと
イライラした日々を送ってる中、
膨らんだ借金を返すためにある代理殺人の仕事が舞い込む。

それも韓国まで行ってある金持ちを消すこと。
間違いがないように親指を持って帰る事。
嫁を探してもいいけど10日以内に密航船に乗って帰ってくる事。
もちろん、これは罠で、
都会のイヤな金持ちのせいでどんどん男は事件に巻き込まれて
逃げてにげてにげて。
どんどんいろんなやつを殺して殺されそうになって。
いや、何やってるんやろ自分?この依頼殺人の元凶は誰なん?
グナムは途中から思い出してその謎を解き始めて、
そんな中、元々の代理殺人を依頼した金持ちと
グナムを韓国へ送ったブローカーの親玉がもめて
その親玉が韓国へのりこんできてもめるもめる!
グナムと親玉は怪物でもう、何回殺されそうになっても何度も危機を乗り越えて
どんどん突き進んで
グナムと親玉も敵対して、もう!!!

中国の延辺朝鮮族自治州の錆びたような色調と
ソウルに入ってからのキラキラした都会、
その裏町のゴミゴミした汚さ、
韓国の田舎町のうらびれた刺身専門店。
そういう、場所をどんどん変えていろんな境遇の男達が
殺し合う映画。
そういうの、嫌いでなかったら面白いので是非見て欲しいわ。

ピストルでどすーん!と殺すのは簡単に見れるけど
身の回りにある包丁や鉈なんかの刃物で殺すのって見るのはしんどいよね。
ああいうのを観客にごりごり見せつけてくる韓国映画のすごさってあるわ〜。
もちろん、殺し合いばかりでなくて脚本もちゃんと練られてるし。
この前、井筒監督のヒーローショーを見たけど、
やっぱり世界が小さいんよね。
これって島国と大陸に繋がってる半島の違いかなあ。
常に外からの脅威を感じながら生きる人達とは根本が違うのかもと
思わせてくれた映画でした。

この映画は、ノワールが大丈夫な人は映画館で見るのがオススメです。



韓国の予告編

ビール臭い感じが結構似合っていた映画でしたw

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