2014/03/18

ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅 を見てきました

3月14日、この辺りでは最後の日だったので慌てて「ネブラスカ 二つの心をつなぐ旅」を見てきました。アレキサンダー・ペイン監督の作品です。



先日、最近開かなくなったmixiでアレキサンダーペイン監督の「サイド・ウェイ」の感想が出て来たのでこっちのブログに転載してみました。私がこの監督の作品を初めて見たのはサイド・ウェイで、この時mixiに書いた映画評をその頃マイミクだった会った事のない男の人が誉めてくれたました。それが、映画について書く事を楽しむきっかけだったような気がします。彼にはお礼を言いたいのですが、今となってはもう繋がってないようで哀しい限り。会った事もないマイミクさんだったのでどこかで私のブログにぶつかってくれたらうれしいと思います。でも、今読むとたいした事を書いてないな。。。。w もっとちゃんとしたのをどこかに書いてるような気もするけど無料会員なのでmixiって過去の日記を検索できないんだよね。

さて、アレキサンダー・ペインの作品だとこの前はファミリー・ツリーを見ましたね。ファミリーツリーは、ジョージ・クルーニーのお陰か予告編を見過ぎていて、新鮮さがそぎおとされてしまい、正確な判断ができかねたのですが、今回のネブラスカは、予告的な物はあんまり見ずに映画館に行く事ができました。

ちょっとアルツぽくなってきてるおじいさんが居ます。ブルース・ダーン演じるウディ。彼はアメリカの中央辺りの田舎に夫婦で住んでるんですが、そこに「100万ドル当たりました!!!」て手紙が舞い込んで、絶対サギなのに信じ込んで、賞金を受け取れるというネブラスカ州まで歩いて行こうと何度も何度もしてしまって、警察に保護されたりしてしまいます。徘徊ですね。そこに次男の息子が警察に迎えに行ってサギである事を説得しようとするけど、観念してだまされている事を知りながらネブラスカまで車でお父さんを連れて行ってあげるロードムービー。全編がモノクロで撮影されています。

途中、親戚の家に寄って、そこに後日お母さんや長男がやってきて、親戚が大集合してホームパーティをやってもらう事になってしまいます。その町はお父さんとお母さんが且つて住んだ町で、夫婦にとっては懐かしい想い出よりもつらかった事がたくさんあった町なようです。息子とお父さんとで夜に立ち寄ったBARで昔の仲間と会って、そこでお父さんが100万ドルが当たった事をみんなにばらしまうんですよね。そしたら、周りの友達や親戚の態度が一転するという。

ああああ
田舎ってそういうことあるよね、あるよね〜〜〜〜。が満載で人の意地悪でイヤな部分を次々と描くブラックユーモアがちりばめられてるのに、親子の愛に満ちた作品になってます。

私が不思議だったは、モノクロなのに古い感じがしなくてモノクロと思わせない映像。私だけかしら?田舎のうらびれた所や廃れた所は感じるんだけど、懐かしさとか淋しさを感じなかったのよねえ。宇田丸さんは「普遍性」を出すためのモノクロって言ってたけど、そういう事なんかしら。コントラストはっきりとしてて明るいモノクロでした。

お父さんのウディを演じたのがブルース・ダーン で、最近私が家で見たのでは、レッドフォード版のギャッツビーのトム・ブキャナン役。あのギャッツビーが恋こがれるデイジーの金持ちの旦那の役ですね。あれから30年経ってるわけだけど、面影ないよねえ。二人が結びつかないのでちょっとびっくりしました。

それから、田舎描写のいやらしさね。あれって田舎を経験して田舎を外から見た人でないとわからない視点だよね。監督がネブラスカ出身だそうで、ああいうのって国は違っても感じる思いは同じなんだなあって思ったよ。あの、従兄弟の兄弟がほんまひどくて笑えるけど、ほんま日本の田舎にもいそうwww。田舎の文化の無さ、デリカシーの無さ、俯瞰できない人達、ずーっとその町から出ていない人の自分の町をさいこーと思ってる感じなどなど全てに納得いって笑ってしまうの。そう、この映画、声をだして笑うところがたくさんあって、最後ほっこりするところまで堪能できました。同じ意地悪でも、ハネケ監督みたいに孤高じゃないんだよなあ。アレキサンダー・ペインは優しい意地悪なんだよねえ。

ああ、それから、ウディの友達で元共同経営者だったいやなおっさん、エド!、彼のアメリカのジャイアン感!!バック・ツゥー・ザ・フューチャーの未来に行くやつのビフがおじさんになったの覚えてます??あれを丁寧に演じたのがこのエドです。彼にはアメリカングラフティ時代があって町で一番の不良だったんだろうなあと思わせる演技がすごいので見てください。そして、息子役のウィル・フォーテの優しさ。彼は有名なコメディアンらしいんだけど全く今まで見た事がなかったので、彼の自信のなさそうな優しさが心にしみいりました。いい映画だなあ。

アレキサンダー・ペイン監督のロードムービーやっぱり好きやわ。
次の作品も期待しています。

評価は
私もDVDになったらもう一度みたいです

   >すばらしい→映画館で見てください!   
   >普通よりもいい→DVD化されたらみてね   
   >普通→機会があったらみてください   
   >それ以下→微妙~~~


アメリカ版予告
こっちの方がほっこりくるかも

0 件のコメント:

コメントを投稿