2010/10/22

国立国際美術館へ マン•レイ展に行って来た

朝早くから
カメラ仲間の友人と
中之島の国立国際美術館へ行ってきました。

マン•レイ展知られざる創作の秘密


主目的ではなく副目的で!

マン•レイは
フランスの写真家 画家 彫刻家。。。
と何でもマルチにこなす芸術家
だと思ってたんだけど
実はアメリカ生まれのロシア移民の子だったのでした。
本名はエマニュエル・ラドニツキー Emmanuel Rudsitzky,
これをキムタクみたいに短くしたんだって。

彼はポートレート写真家として有名で
この展覧会は
彼の初期から晩年まで
年代順に作品を見る事ができるようになってます。

見た感想は
彼はセンスと頭のいい新しいものが大好きな小器用な人。
という印象。

まだ、写真がそれほどみんなのものでは無い頃に
写真技術を自分の物にした彼は
パリ中の芸術家のポートレートを撮ったと言われてます。
そして、彼らの作品を図録として整理するために請われて写真を撮ってます。
これもかなり興味深い。

デッサン力と設計力を持っていた彼の写真は
きっと他の普通のカメラマンたちと全然違ったはず。
ポートレートの並んだ部屋で
白黒の小さな写真を見ていると
ポージングや構図力から
その人の中身まで透けて見えるような気もします。
白黒だからこその光と影の計算と
欧米人だからこその彫りの深い顔。

これ、アジアンな私たちが並んでるよりも
かなり彫刻的で
かっこいいのは仕方が無いか?
横顔のかっこよさとか、
やっぱ
それだけで絵になるもんな〜
アジアな人たちはポートレートをart的に撮るには
真正面から毛穴まで見えるぐらいにリアルに撮らないと
その人の生き方まで写らないような気がする。

と、考えてたら一枚、磯崎新の奥さんのポートレートがあって
やっぱり
マン•レイが撮った写真のようには思えなかったな。

彼は絵で成功したいととても思っていたそうで
晩年、ベネチアビエンナーレで賞をもらってから
絵でも評価されると
初期の作品をリトグラフ化して大量に販売したというのが
なんとも写真的。

この国際美術館、私がいくときはいつも作品に関連した
ショートフィルムをやってるんだけど
今回も
彼の監督したシュールなショートフィルムと
奥さんが彼の死後、彼との思い出を彼と暮らしたアトリエで話す
ドキュメンタリー的なショートフィルムがあって
どっちもとてもおもしろかった。

特に奥さんのやつは
一番最後の方にあるんだけど
よくある
特別の美意識を持った芸術家のいろんなコレクションや自分の作品が
漫然と置いてあるアトリエ。
その中で
彼が象徴的に描いていた目を大きくプリントしたシャツを着た
昔は美しくポートレートで微笑んでいたけれど
もうおばあさんになった奥さんが
彼との愛の暮らしについて語っていく。
ニューイヤーパーティにかける2001とかたどったミレニアムサングラスみたいな材質のフレームが白鳥になってたり仮面舞踏会になってたりする紫やピンクの安そうなサングラスを代わる代わるかけていて
ある話が終わってアトリエを映してまた奥さんにフレームインしたら
そのサングラスが変わってるの!
きっと何か意味があると思うんだけどそれについては何の説明もないの。
なんかわからんけど、すごいキュート。
奥さんにもかなり興味を持ったんだけど
その映画を見てたら
きっと、マン•レイって
作品よりもその人そのものの方が面白いタイプの人なんではないかと思えてきた。
きっと、たくさんの芸術家達に愛されて
そのセンスよくて人たらしなところが
尾をひいていつまでも人に見られてるタイプのアーティストなんではないかと。
アトリエに飾られていた作品達には
この展覧会で展示されている物がたくさんあって、
キレイに整然と並べてられるよりも
あんな風にごちゃごちゃ置いてるのが正しい居場所だと
思ったのでした。

この美術館、
行った事ある人はびっくりすると思うけど、
針金細工の船みたいな大きなオブジェが地上にあって
美術館は地下深くにあります。
なんか、潜って行くのほど集中力が増すような気がする建築です。




























マン•レイ展を見たので
白黒でも撮ったりしてみた。
だけど、もともとがシルバーのオブジェなのであんまりわかんないかな?












小学生達が隣の
科学館に来ていて広場のところで大騒ぎしていて
かわいかったよ〜





0 件のコメント:

コメントを投稿