2012/06/06

アンダーグラウンドを見てきました。

湊川公園の地下?、パルシネマに初めていきました。 
幻の?映画? 
アンダーグラウンドを見るためです。 



この映画は1995年の映画で、フランス、ドイツ、ハンガリーの合作。監督はエミール・クストリッツァ。カンヌ国際映画祭でパルム・ドールを受賞 しました。 
ユーゴスラヴィアの歴史をベースとした 
ファンタジーというか 
戦争歴史物語というか 
むちゃくちゃというか 
ジプシーというか、 
混沌とした映画です。 
http://www.eiganokuni.com/ug/ 

映画は長くて170分もあります。 
上に貼った予告編をこの前、シネリーブルでやってて 
なんだかわかんないけど、あまりに奇妙で面白そうと思ったのです。 
そうしたら映画好きの友達が行っていてよさそうな事を言ってたので 
1週間だけの上映で行ける日が今日しかなく、 
歯医者の後、慌てて行ってきました。 
余り映画について深く知らずに行ってきたのです。 

そしたら、思ってたよりもすごい映画でした。 

今は無きユーゴスラビヴィア、ベオグラード、 
第二次世界大戦から映画は始まります。 
ナチスが攻め入って来て 
パルチザン達は吟遊詩人で共産党員ののマルコを中心に大きな勢力となっていきます。 
そこに入隊した電気技師のクロ。こいつがすごいやつで、 
現場に強いというか器用というか。 
インテリ的な所をマルコ、実戦をクロ。このコンビが暗躍して行く中、 
ナチスによる大爆撃、クロの負傷、ナチスによるパルチザン狩り。 
マルコはクロ達同士を地下の秘密基地みたいな大きな地下アパートみたいなところに隠します。地下の彼らは、兵器をつくり抵抗戦線、革命のため、時期をみて戦うつもりなのです。 

ナチスが去り、連合軍が入り、革命が起こり、 
時代はチトー政権となります。 
クロ達はチトーの革命のために地下で作戦を練ったりしてるわけですが、 
実は地上ではもうチトー政権は樹立され、 
マルコはまんまと大統領の側近になっています。 
しかし、地下のパルチザンの同士たちには、まだ戦争は終わってないと思わせて 
空襲警報をならしたり、過去の戦争映画をみせたりして、 
兵器を作らせ続け、マルコはそれを売って闇でもうけているのです。 

そして50年たち、チトー政権は彼の死亡と共になくなり、 
ユーゴスラヴィアは内戦へと向かい、、、 
マルコの悪事はばれて、地下の人達も自分たちが作った戦車をぶっぱなしたことで 
地上への道が繋がり、表に出る事になりそして。。。地上へ出ても 
そこは内戦、、、戦争なのです。 
そしてそこにはもう、ユーゴスラヴィアはないのです。 

ああ、複雑過ぎて 
説明が下手すぎる。 
サッカーのオシム監督が自分の母国の悲惨さについて語ったのを聞いたぐらいしか 
ユーゴに関する知識がない私です。 
この映画は、まだ内戦中の15年前に作られた映画で 
この監督、エミール・クストリッツァもユーゴの人です。 
なんて書くと、真面目で暗い映画かと思われますが、そんな事は全然ないんです。 

最初からこのクロがいるところには金管楽器の音楽隊が10名ほど、ずっとついてきます。ユーゴ民謡なんでしょうね、ジプシー音楽みたいな明る哀しいのをずっと吹き鳴らしています。ものすごくうるさい上に、動物がいっぱいでてきてザワザワしています。 
スクリーン上はいつも「動」で、留まる事をしらないようです。 

祖国の哀しさや、その祖国がもうない事を 
こんなに、カオスに明るく無茶苦茶に表現できることって 
普通の人ではできないと思います。 
もちろん、伏線はもっと色々あって書ききれません。 
こういうブログ→ http://d.hatena.ne.jp/globalhead/20111007 
を読んだらもっとわかりやすく興味深く見れるはずです。 

複雑で難解な本を読み終わったら充実感を感じることがありますが、 
この映画を見終わったときもそんな気持ちでした。 
展開の早さに3時間弱もあったと思えません。 

見終わって、家に帰って、 
いろんなサイトでユーゴスラヴィアの歴史やチトー大統領、 
この監督の生い立ち等を読んでみて 
また、じわじわきています。 
こういう風に映画について多角的にその裏に描かれるテーマについて 
ネットで手軽に知る事ができる時代は 
すごいな、素晴らしいなと思います。 


フランスの?予告編

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