2010/11/16

プレオープン

昨日、私の店の新店舗、BARのプレオープンをしました。
 いわゆる
練習の日ですね。

私からは
看板をデザインしていただいた某大御所デザイナーと
家具を購入した某大御所スタイリストご夫婦を招待。



結構、ええ店になったような気がした
昨日の夜でした!


正式オープンは

明日です。


2010/11/11

単焦点!かったよおお

ずっと買おうと思ってたんだけど
今、新店舗にむけてがんばってる自分へのご褒美に?
単焦点レンズを買いました

NIKKOR の35mm です
かわええ。だって小さくて軽くて使いやすいんだもん!

今日は外へ出ていて
一旦家に戻ったらアマゾンから箱が届いていて
その箱をもったまま、車に飛び乗りました。
助手席へね。
開梱して持ってた新しいカメラにその場で装着!

野暮用があったのでIKEAへ。
行く道すがらいろんな写真を撮ってみました。






以上3つは車の中から撮ったので構図はいわないでねw

店に帰ってからもぱちり 


新しい店のチラ見せ 




後ろはカウンターね

でもきっと一番このレンズのおもしろいのは
人を撮った時だと思うのよね

2010/11/10

ミレニアム2 3 見てきた

前に日記にも書いたスウェーデンの作家、スティーグ・ラーソンの小説、ミレニアムの映画2と3を2週に渡ってみてきました。

この世界で大ベストセラーになった小説は
スウェーデンの「ミレニアム」という硬派な雑誌社の敏腕記者、ミカエルと
彼を助けたり助けられたりする
天才ハッカー、リスベットを中心にした話



この小説の面白さは
いろんな書評で書かれてるのでそちらに任せるとして
この映画で感心する所を書きたいと思います。

どんな映画でも先に本を読んでしまうと
自分の脳内で再生された映像と比べてしまうので
どうしても失望させられる物だけど
この映画は珍しく読んだ後に見たのに
張りつめた気持ちで見る事ができたのです。

長編のドラマでもない限り、
作品のすべてを映像化することはできないので
映画は何を削るのか?
が、脚本の腕のみせどころ。
その点、このミレニアムは本を読んでて
そこは書き込み過ぎとかめんどくさいとか、枝葉であるという所ばかりを
ばっさばっさと削っていて
本を読んでいる私も納得したり
読むのがしんどい箇所だったなあと後から考えると頃が全く描かれていないのです。

例えば小説では「ミレニアム」の編集長は女性で主人公の記者と恋人で
だけど、その関係は不倫で編集長の旦那も認めている、
なんて説明するとめんどくさい所なんか映画ではばっさり、
編集長は1人ぐらしで記者とは理解のあるオトナの恋人同士と描かれているだけ。

また、そこは見所だろうと思う所は
痛さ、えげつなさを含めてしっかり描いています。
例えばレイプシーンや
斧を使っての暴力シーン。
映画館だけど声を出してしまうほどショッキング。

他にもそんな箇所がいっぱいあって、
北欧映画なので地味だけど、
エンターテーメントとしていい物をみたと思わせるすばらしい映画に仕上がってます。

読んでから見るか?
見てから読むか?
どっちにしても映画は神戸では今週で終わりなのでDVDになるけど
どっちからでもオススメですよと珍しく言えるそんな映画です。

作家のラーソンは第5部までの構想があったらしいのですが、第1部の発売も、シリーズの成功も見ることなく、2004年に心筋梗塞で急死してしまったのです。
なので、この3部でシリーズは終わり。
小説では続きを感じさせる作りになってましたが
映画ではその点は描いてませんでした。

実は、隠れた原稿が現れる事や
例えばPCに入っている原案などを誰かが小説化してくれる事を願っているのです

ミレニアム ウィキペディア 

2010/11/09

ピカソと写真

あまり日記には書いていないのですが
最近、よく天保山のサントリーミュージアムへ行ってます。
ご存知の方も多いとは思いますが
今年いっぱいで閉美術館になってしまう
サントリーミュージアム。
私は行った事のある安藤建築では一番気に入ってるのが
サントリーミュージアムだし、
あの海と夕日を見ながらワインを飲むのも最高だし、
日本最大のIMAXはあるしで
ちょっと離れているけど
そこもまたレジャー気分でいけていい空間だと思っていたんだけど、
さようなら。
寂しいですね。

閉館と言ってもその後日談で
大阪市に無償譲渡、収蔵品も貸与扱い、7億円の寄付付き!
サントリーと大阪市とで話がついたという事で
美術館として続いて行くらしいのですが、

この高待遇からしても
美術館の経営と運営は難しいものだと
ARTをメセナという観点からでも一企業がやり続ける事の大変さを感じます。
サントリーみたいに上場してなくて
ワンマンで文化を大切にする会社ですらこれだもんな。
そして、これからは大阪市がやるということで。。。。
その先は申すまい。様子見だ。

そのサントリーミュージアム閉美術館のため
ミュージアムショップでは過去の美術展の図録を格安で販売しています。

だいたい、私が近くで見る本でこれは高いと思うものと言えば
歌舞伎の番付(パンフレット)と
美術展の図録。
番付は買っても図録はまず、買う事がないんだけど。
だって、高いし!重いし!!

その図録が500円から1500円で!販売しているのです。

安いから買うのかと聞かれれば、そうなんですが!


 先日に行ったときは、
ロートレックのポスター展のと
日本のガラスの歴史展のと
ピカソと写真展
この3冊を買ってきました。

上の2つはプレゼントしたのですが
ピカソと写真展は自分用。

先日のマンレイ展以来、色々と調べてみると
一般の人がカメラを持って写真を取り出したのが
1900年頃。
もちろん、一部の富裕な人たちや芸術家、記者などであったわけですが
スナップショットという概念がその頃にできたそうで
(間違っていたらすみません)
つまり、スタジオから外へカメラが移動したのです。

その当時、新し物好きの人たちは、きっとこぞってカメラを手にしたのだと思われます。

ピカソもその1人でセルフポートレートを撮ったり
作品の過程を写真家に撮らせたり
写真というものの面白さに気づいたり。

「私は写真を発見した。もう死んでもいい。もう学ぶことはない。」
パブロ・ピカソ 1910年

と言ってるように
絵はがきの写真から創造したり アヴィニヨンの娘達
写真からデフォルメしたり    バイオリンのキュビズムの絵
モデルを撮っておいて後で制作したり 

















と、写真という新しい技術からかなりの啓示を受けているのです。

あの、多作な作品達が描けたのは
写真のおかげであると言ってもいいのではないかしら?
いちいちスケッチせずとも
1枚の絵はがきから構想を膨らませる事ができたのだから。

私が一番びっくりしたのは
有名なキュビズムの作品にもちゃんとモデルがあって
それを写真に撮ってる事。
空間にバイオリンを浮かせていろんな線と共に撮影したものもあって
びっくりした。
















ああいうキュビズムとかの写真って
感性とヒラメキのまま描いているのかと思ってたけど
ちゃんとネタ元があるのね。
同じ物を見たときにどう見えるかが芸術家と凡人の分かれ目なんだなあ。

この展覧会は1998年の6月に行われたもので
その当時の私が見たら面白く感じるかどうかは
わかりませんが、
行きたかったな〜なんて。
もしかしたら、行けない展覧会の図録をじっくり見る方が
心に残るのかもしれないな〜。


最後に、
きっと、美術館の倉庫には過去の図録がたくさん眠っているんだと
今回のサントリー閉館で思ったのでした。
例えば5年とか経った物はこんな風にSALEして売ってもいいのではないかと。
そうすれば美術館も潤うし
みんなも喜ぶし保管場所も減って、そこに新しい作品を入れれるのではなくて?

大人の深夜特急、天涯

twitterでは何度もつぶやいているんだけど、
沢木耕太郎の「天涯」が かっこよすぎます

かっこいい、なんて使い古された言葉でいうのもなんだけど、
この6巻からなる紀行写真集
副題からして
天涯
1 鳥は舞い 光は流れ
2 水は囁き 月は眠る
3 花は揺れ 闇は輝き
4 砂は誘い 塔は叫ぶ
5 風は踊り 星は燃え
6 雲は急ぎ 船は漂う
と、沢木耕太郎でなければつけることができない気障な言葉たち。

「私は旅をする」

「だが、私は旅をしていない。汽車にも乗らず、飛行機にも乗らず、船にも乗らず、ただ机の前に座っている。出発していない私には無限の自由がある」

という文章から始まる紀行文は
旅のスナップ写真と旅先での散文と
沢木の蔵書から選ばれた小説の中の旅について書かれた文章

彼の丁寧で品行方正でいてかっこよすぎる文体に
くらくらきます。

私はこの本をある新聞社の記者の方から
写真がいいよと貸してもらったのですが
旅の写真たち、この写真が美しい綺麗な写真ではなく
ピントがずれていたり動いてたりしてるのもあっても
それがまたかっこいいというか
カメラマンではない沢木が撮ったからでこその写真なのです。
中でも組写真といって何枚もの写真を組み合わせて楽しむ写真があるのですが、
1枚目ぼけてぶれて人物が写っている
2枚目全体をうつしている
3枚目ピントがちゃんとあって皺を深く刻んだイタリア人のおじいさんが写っている
という風に物語を感じさせる写真達、
これがいい。
うらやましいぐらいにかっこいい。

沢木と言えば
もちろん誰もが青春時代に通った道、
深夜特急ですが
あの、さ〜今すぐ私は旅に出なければ!と気持ちをかきたてられる本から
10年ほどたって書かれたこの本は
しっとりじんわり旅への欲求を感じる事ができます。

写真の横に書かれた散文がその写真と関係あるかと言えば
そうでもなく
いや、でもその世界観は繋がっているようで
ぞくぞく来ます。

旅について書かれた数々の小説たちの1シーン、
こんなにたくさんの本を読んでいて
その上ピックアップできる力、
本当に沢木本人がしてんの?編集者じゃないの?と思ってたら
この5巻の巻末の1/5ほどは全て旅についての講演をかきおこしたものになっていて
本を選んだ過程も話していて、
またまたその知の力がうらやましすぎるのです。
講演では彼の写真に対する考え方も話していて、
とっても興味深い。
僕はカメラには詳しくないので気持ちのままに撮ってるのです。
みたいな。
詳しくないのがかっこええな〜。

最近、新しいカメラになって2chでそのスレを見てると
アンチの人たちが、そのカメラの悪口を専門用語でいっぱい書いてるのを見過ぎたので
詳しすぎるほうが気持ち悪いんじゃないかと思ってたとこ。

ああ
この日記、何度もかっこいいと書き過ぎてヘタクソな文章なんだけど
他に思い浮かぶ言葉がないんよね。
みんなに読んで欲しいんだけど
かっこよさが伝わってないよね〜。

夜中のラブレターのような
旅からのエアメールのような 文章と
旅先でのきらめきの瞬間を切り取った スナップと
珠玉の小説たちのガイドとが
複雑にからみあった天涯。

昔旅に出ていて、
今は少し旅から遠ざかってる
私のような人がいたならば
ぜひ、手に取って欲しい
そんな本です。

天涯1〜6 沢木耕太郎 集英社文庫 


私の中で、深夜特急と共に
電子書籍化してほしい一番の作品です。

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天涯のマネ



















バーボンロックのグラスの向こう側に
旅した町の風景を見ると作家は言った。
思い出が自分の樽の中で熟成するのにどれぐらいの時間を要するのだろう。
普段の暮らしのあちこちに訪れた町を思い出す欠片は落ちている。
あの町で見た夕日を見る事はもう2度と出来ないとしても
何度でも夕日の中にいた自分を反芻する事はできるのだ。





















明日という日の長さは?
老人が尋ねた。
すると、今は亡い妻の若かりしころの幻影が答えた。
永遠と一日。
そこで映画は終わったが、私たちに一つの言葉が残された。
明日の長さは永遠と一日、であると。

沢木耕太郎 『天涯4 砂は誘い 塔は叫ぶ』